26.SEP.2010 Farmers Painting

上海を訪れた友人知人に積極的に紹介するもののひとつに金山農民画があります。中国各地にはそれぞれ違ったスタイルの農民画が存在しますが、中でも上海郊外の金山で描かれる農民画は、その独特な色使いやキッチュな画風が多くの外国人の心を捕らえています。農民画はその名の通り、農民が描いた絵。毛沢東時代に広まった農民を賞賛するプロパガンダ絵画がその始まりとされていますが、文化大革命が終わった後、作家たちは政治や思想に関係なく、子供時代の楽しかった村の思い出や動物など、好きな題材を自由に描くようになりました。とりわけ金山は、最初に農民たちに絵の手ほどきを教えた美術家が、西洋の伝統絵画の基本ではなく、中国の民間に伝わる切り絵の手法を土台とすることを推奨したことから、他の地域とは違った独特の作風が生まれることとなります。一見、小さな子供のお絵かきのようにも思えますが、作家によって画風もかなり異なるし、相当モダンな印象を与える作品も多数。マティスやピカソを連想させるような楽しく表情豊かな平面画は、現代のグラフィックデザインの世界にも通じ、ナイーヴアートとしての面白さも実感させてくれます。また、農民画には古き良き時代の農村の生活や伝統的な風俗を知る資料としての価値も見出すことができます。上海で唯一の農民画専門のギャラリー「D-Art」は南昌路と思南路の交差点にあります。オーナーの楊さんは日本語が堪能なので、機会があればぜひ一度訪れてみてください。


profile going overseas list works 2013 2012 2011 2010 2009 2008 2007 diay contact webdesign FARMERS PAINTING